
プロテウス効果とは,アバタの外見がユーザの自己認識と行動に影響を与える現象です.しかし,これまでの研究は主に参加者自身のアバタの外見を中心に見てきました.本プロジェクトでは,その視点を拡大し,他者との関わりや相互作用がプロテウス効果にどのように影響を与えるかを明らかにしようとしています.現時点で二つの実験を行ってきた.まずは自身と他者のアバタの対比的な外見を比較することで自己認識が深まるかを検証するために,太鼓演奏中に自分と他者のアバタの外見(法被かスーツ)の組み合わせを条件として実験をおこなった結果,アバタの組み合わせによって自分の演奏動作がより活発になったり抑えられたりする影響が見られました.さらに,ソーシャルVRであるclusterにおいて協力マルチプレイのVRゲームを開発し,他者のアバタとの協力プレイ中に自己と他者のアバタの外見も能力も相補的に設定された状況下で,役割分担がプロテウス効果にどう影響するかを調査した結果,役割分担単体ではなく,役割分担と個人の性格特性の交互作用がプロテウス効果を影響する可能性が示唆されました.今後もソーシャル VR やメタバースにおいて他者と交流する際のアバタの影響を明らかにして行く研究を展開していきます.
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