私たちの知覚や認知は、身体から切り離されてはたらいているわけではありません。姿勢や表情が気分や判断に影響したり、自分の身体の大きさの感じ方が、周囲の物の大きさや距離の見え方を変えたりします。身体のあり方と知覚・認知は、互いに影響しあっています。
この関係は、バーチャルリアリティでアバターを使うときにもはっきり現れます。アバターを自分の身体として使うと、その見た目や身体的特徴に応じて、使う人の自己認知や行動、さらには能力にまで系統的な変化が生じます。たとえば、背の高いアバターを使うと、交渉で強気にふるまいやすくなることが知られています。
私たちは、身体を生まれつき与えられた固定的なものではなく、テクノロジーとともに編集できるリアリティの一部と捉えています。そのうえで、身体と知覚・認知の相互作用がどのような仕組みで起こるのかを明らかにする研究と、その仕組みを工学的に応用し、アバターなどを通じて人の認知・行動・能力をよい方向へ変えていく研究に取り組んでいます。私たちはこれらの研究群をゴーストエンジニアリングと呼んでいます。

















































